2011-08-01

BBC News - Obama announces US deficit deal between party leaders

アメリカ政府の債務上限引き上げ問題が、瀬戸際で合意の運びとなりそうです。
この合意案は、内容的には暫定的なものでしかありません。
でも、とりあえず8月2日の時間切れ(米国債のデフォルト)を回避できそうなのは、誰にとってもよかったですけれど。

この記事やニューヨーク・タイムズの記事(Leaders Agree on Framework of Deal to End Debt Crisis - NYTimes.com)を斜め読みしても、わたしの英文読解力では細かいところを正確に読み取るのは、とても辛い。しっかり頭に残りません。
「神は細部に宿る」といいますから、英語の神はわたしを見放したままであることが、よくわかりました。
日本語のニュース・サイトで詳細を確認しておきます。
今回の合意には、債務上限を2段階に分けて2兆4000億ドル(約190兆円)引き上げるほか、今後10年にわたって歳出をまず9170億ドル削減する案が盛り込まれた。また、特別委員会を設置し、税制改革や社会保障制度改正などによって、さらに1兆5000億ドルの歳出を削減するための取り組みを決定する案も含まれている。

特別委員会が最低でも1兆2000億ドルの歳出削減策を策定できなかった場合や、委員会の削減案が議会通過しなかった場合は、軍事費や医療機関へのメディケア(高齢者向け医療保険)支出を含む、あらかじめ決められた一連の歳出削減策が実施されることになる。
[UPDATE: 米政府債務上限引き上げで与野党合意=オバマ大統領 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com]
これからがたいへんです。
オバマ大統領も、共和党のベイナー下院議長も、民主党のペロシ下院院内総務も、それぞれに不満いっぱいです。
オバマ大統領は、多くの削減策を特別委員会に委ねずに済むようもっと広範囲の合意を得ることを望んでいたとしながらも、解決策を歓迎し、「われわれの経済に立ちこめていた債務と不透明性という暗雲を晴らすことになるだろう」と述べた。

他の政党指導者も、合意が必ずしも自分たちが100%望んでいた内容ではないことを強調した。

共和党のベイナー下院議長(オハイオ州)は31日夜、電話会議で共和党下院議員に対して、「これは世界で最善の合意ではない。だが、われわれが議会でいかに多くの条件を変えさせたかを示すものだ」と述べた。

民主党のペロシ下院院内総務(カリフォルニア州)は、さらに否定的な反応を示し、「党員集会で法案を見直し、どの程度の支持ができるかを確認する」と述べた。

期限切れ寸前で何とか合意に至ったものの、最大の疑問はまだ解決しておらず、この先数カ月または数年にわたるさらなる協議と財政的痛みを伴うことになる。今後10年に対する歳出上限は定められたものの、具体的にどの政策費をカットするかは特別委員会に委ねられている。

また、税制改革と社会保障やメディケアなどの人気制度の改正に関しても、今回の協議では結局棚上げにされたため、今後数カ月にわたる激しい議論が待っている。

債務上限引き上げにより、経済の不確実性を高める要因の1つは取り除かれる可能性があるものの、その他一連の要因の解決は長引く可能性がある。
[UPDATE: 米政府債務上限引き上げで与野党合意=オバマ大統領 - WSJ日本版 - jp.WSJ.com]
さらに、そもそもこの合意案がほんとうに議会を通過するのか、一抹の不安が残ります。
合意案作成の協議がここまで難航した最大の要因である下院・共和党の最強硬派=茶会党(Tea Party)の連中がそろって反対すると、この合意案が議会を通過しない可能性があるのです。
茶会党といえども、連邦議会の議員さんです。さすがに大丈夫だとは思いますが、何であれ「原理主義者」というのは、思いもよらない行動を起こす可能性があります。

The road to hell is paved with good intentions. 地獄への道は、善意で敷き詰められている」  おおかたの破局は、無反省な善意にもとづく意図や信念から始まります。

茶会党の議員さんたちも、「無駄遣い」のない財政均衡主義に規律された「小さな政府」こそが、善良なアメリカ国民を救うと、心底、信じているのでしょう。怖いですね。

新しい標語です、気をつけよう、暗い道と固い信念